【TTSS】お題:酒(続き) 

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どんとテーブルに置かれた瓶に、霧氷は嫌そうに雨亜を見た。
対する雨亜は何処吹く風で、躊躇することなく栓を開ける。
煙の臭いの方が強いこの部屋にアルコールの香りはまだ広がらないが、やがて強さを増すのだろうと霧氷は直感した。
「別のとこ行けよ」
「そっちこそ」
先に来てたのは俺の方だっての。そう霧氷は言い返したが、雨亜は立ち上がる様子も見せなかった。
瓶に直接口を付け、一口、二口と嚥下する。
霧氷から見れば白旗を揚げて唸りたくなるような量を胃に注ぎ込むと、再度だんと瓶はテーブルに置かれた。
何の様子も変わらない雨亜を見て、霧氷はうんざりといった顔で溜息を吐いた。
昔同じ時期に同じ酒を飲んだ時、二口目には意識が遠退いた霧氷とそのまま飲み干した雨亜の差は今も昔のままだ。
「で、何があったんだ」
声の調子すら一切変わっていない。
先程投げられた質問を再び投げられ、霧氷はついと目を逸らす。
「なんでそこ拘るかな…」
「珍しいから」
「面白いから、じゃねえの」
吸い込んだ煙をわざと雨亜に向けて吐き出し、嫌そうに睨み付ける。
案の定、雨亜の表情は怒りのそれである。
しかし霧氷は気にせず言葉を続けた。
「理由分かってる癖に」
隣の空いた椅子に脚を上げ、壁に寄り掛かる。ぎしりと椅子が悲鳴を上げたが、まあ、問題は無さそうではある。
「どうせ言ってこないの、同じ事言われたくねえからだろ」
自嘲気味にそう言うと、霧氷は肩を竦めて息を吐いた。
雨亜からの返事は無かった。


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15分。
折角なので飲んで貰った。
雨亜は煙草嫌い、霧氷は酒嫌い。
しかしこれ時系列どこだ……(…

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