スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【TTSS】お題:炎 

+++++

隠そうとして隠しきれていない足音を捕らえ、予測地点から素早く飛ぶ。
直後、数瞬前に立っていた地面が大きく燃え上がった。
炎の大きさと勢いを見て僅かに足を止めてしまうが、ずっとそうしている訳にはいかなかった。
強い風がぶわりと走り去り、思わず目を細めると同時に視界の隅で赤が舞い上がった。
「っ、風車!」
咄嗟に叫ぶ。
叫んだ声に呼応し、風と風が勢いよくぶつかった。
相殺された風は緩やかに元の景色へと溶け込んでいき、残されたのは舞い上がりぐるりと周囲を取り囲んだ炎だった。
やるじゃん、そう相手に聞こえないよう呟き、迅夜は笑った。
炎の壁の内側には迅夜以外の影はない。ならば相手は外側だ。
隙を見せれば負けだが、それを逆手にとって誘い込むことは出来る。
適当な場所にアタリを付け、目を閉じる。燃える炎は外の風の音を遮断していた。
揺らぐ空気に意識を集中させ、そして僅かな乱れを見付ける。
「鎌鼬ッ」
「げ」
一瞬だけ、こちらの方が早く動けたようだった。
間の抜けた声が聞こえた直後、ドサドサッと何かが地面に転がる音がした。
風の刃に切り裂かれ少しの間切れ目を見せていた炎は、すぐに元に戻り、やがて静かに鎮火した。
「油断大敵。俺の勝ちね」
炎に焼かれて黒くなった地面を跨ぎ、迅夜は少し離れた場所に転がる少年に声を掛ける。
目立った怪我はないように見えるが起き上がろうとはしない少年は、困ったように何かを訴えかけるように迅夜を見上げていた。
よく見ると、少年の首元には形状を持っているかのような風が、鋭く威嚇を続けている。
少しでも動こうものなら切り裂かれそうな位置。しかし迅夜が手を振るとそれはすぐさま霧散した。
刃が消え、少年は深く息を吐き出しながらゆっくりと起き上がる。
「ていうか、ズルいよ遊龍。光麗ちゃんの力借りたでしょ」
立ち上がった少年に歩み寄りながら、迅夜は肩を竦めてそう声を掛ける。
「オレじゃないです、アイツが勝手に」
すると少年、遊龍も肩を竦めてみせた。
「もしかして俺、悪者に見えた?」
「そーゆーワケじゃないとは思いますけど………たぶん」
「多分なんだ」
迅夜は思わず笑ったが、明らかにそれは隠せていない苦笑いだった。

「ありがとうございました。良かったらまた相手して下さい」
「うん。そのうち俺の相方も来たら二対一でやろうよ」
「イジメですか!?」
からかうように笑って迅夜がそう言うと、遊龍は即座に拒絶を返した。
二人じゃ勝てないかな、そう呟く迅夜の心中も知らないままに。


+++++


25分…?(既に時計も見なくなったようだ)
アキトさんとこのbotでノディとルジャがバトルしてるの見て思わず自分でもやらせたくなった結果でした。
うちのは世界同じだからあれなんだけど、同一作者さん内での作品越えってすごくおいしいし好きです。
違う作者さん同士のも好きだけどね!
つまるところ作品越えのIF話おいしいです。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://saule495.blog82.fc2.com/tb.php/1624-c6d40697
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。