「A Door to the Halloween」 

ハッピーハロウィン…!
カボチャのお菓子を買いに行きたいなぁと思っていた今日は、リアルに盛大な引き籠もりでした。いや今からでもまだ間に合う気はするんですが、人間として今外に出るわけにいかない(…)カボチャの匂いよりお酒の臭いが染みつきすぎです。
諸々のテンション引き摺ってやりたい事は大量にあったんですが、ひとまずタイムリミットは今日だろう、って思ったもんを高速で仕上げてみました。追記からどうぞ。
言わずもがなな、「RabbitHome TeaParty in 2009 Halloween」様に便乗させていただいたお話です。情景描写が曖昧な事になっていますが、詳しくはこちらのお話読めば分かりますよ…!と宣伝(笑)


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 “パーティ”という場に、慣れている訳がない。
 人が集まる場所といえば日常的な街の雑踏、酒場、年に数度開かれる祭り。
 この中で例えるのなら恐らく祭りが一番近いのだろうが、祭りそのものを心から楽しんだ事はそう言えばない。
 柄にもなく“不安”や“緊張”の気持ちを抱いていないと言えば嘘になるが、それは決して誰にも言うつもりはない。一応感情はそれだけでなく、期待や好奇心も混じっているから完全な嘘にはならないはずだ。

 話の中でしか聞いた事のない“砂地”というものに足を踏み入れた時、安堵と同時に疑問が湧いた。華やかなパーティ会場なんてものはきっと自分には不釣り合いだからこれくらい殺風景な方が丁度良い。しかしそれにしても殺風景すぎるだろう。この場にいるのは自分のような者ばかりではない。そっと見回しても、周囲に集まる参加者達はそれぞれの疑問の表情というものを浮かべているように見えた。
 まさか見知らぬ土地で見知らぬ人々と共に野垂れ死ぬなんて事はないだろう。もし仮にそんな事が起きたらそれはそれできっと夢だ。目が覚めて日常、笑えるオチの無いただのつまらない夢。だがそうあって欲しくない、きっと何かが起こる。それだけはどこかしらで思っていた。まだ予感よりも希望ではあったが。
 砂地の風は目に痛い。平然としている者もいれば次から次へと衣装に纏わり付く砂を鬱陶しそうに払う者もいる。自分自身は気にはしなかったが、隣に立つ少女は少々顔を顰めているようである。不安の表情を浮かべる彼女に、「大丈夫か?」と声を掛けようとした、丁度その時だった。先導していたカボチャが、大きく跳ね上がった。
 そもそもカボチャが先導している時点で―――それを言ってしまえば彼らが迎えに来た時点から全ては不思議に満ちていたのだが、流石に大きく跳び上がった上彼らが一斉にこちらを向いたのであればギョッとしてしまうのも無理はない。自分と同じように彼らに視線を向けた参加者達は、次の瞬間にはやはり自分と同じように目を見開いていた。いつの間にか、人が増えている。
「ようこそ、ハロウィンパーティへ!」
 髪の長い少女が明るくそう言った。あぁ、彼らがパーティの主催者なのかと妙に冷静に解釈する。という事はやはり“ここ”がパーティ会場なのか。思わずもう一度、辺りを見回した。別に何かが変わっている訳でもない。
「皆、無事に揃ったね。さぁ、パーティを始めようか」
 ウサギの耳を付けた少年がそう言う。この状態で一体何がどう始まるのか。既に不安よりも好奇心の方が勝っている。少年の動向を、ただじっと眺めた。
 
 はらりと舞ったのは、皆が皆持っている招待状だった。少年の手から離れたそれは、ひらひらと舞い、そして地に落ちる。自然と皆の視線は不規則なその動きを追っていたので、地に落ちた後は一点に視線が集中する事になる。そしてだから、息を飲むタイミングも皆同時だったのだろう。飛び出した城は、止まる事を知らずに巨大に成長し続けた。
 “不思議な事”が起きると分かっていても、一体何が“不思議な事”に当たるのかなんてことは実際にその事象が発生しなければ知る事は出来ない。そしてその事象を即座に理解するなんて事も難しいのだろう。目の前に迫ってきた壁を避けようともせずにただ呆然と眺めていたのもきっとその所為だ。目前に迫った壁は、今は後方へと位置を変えている。
 広がる世界は室内。だが壁も天井も床すらも、まるで夜だと比喩出来る。藍色の中に小さく明滅を繰り返す光が、無数に存在していた。ハロウィンパーティの会場は、ここなのだ。
 一つ一つの事象に驚く事が無くなってしまったのは、少しばかり寂しい事ものなのかもしれない。もっと純粋に驚いて、楽しめる性格を持っていれば良かったのかもしれない。自分が羨む性格を持つ者はきっとここに多いだろうし、似た性格の者もきっと居るのだろう。ステンドグラスに彩られた肖像画を見上げ、つい数秒前の出来事を振り返る。夢の中で夢を見ていたのだろうか、砂地に足を踏み入れた所から既に夢で、案内されて真っ直ぐこの城へと来たのだっただろうか。頭の整理が追いつかないまま、しかし整理を付ける気持ちなどとっくに放棄している。好物に甘味は無いが、会場に鎮座した菓子類に気が高ぶらなかった事も無い。
 パーティではしゃぐだなんて柄じゃないし、そんな自分を想像する事にも笑えてしまう。だが今は、“夢”みたいな世界で見知らぬ人々に囲まれているのだ。少しばかり、いつもと違う自分になってはしゃいでしまっても良いのかもしれない。そう思った途端、つい言葉は音となって世界へと飛びだしていた。
 
「ハッピーハロウィン!」

 こんな姿、知り合いには見せられねぇ。
 思わずそう思ってしまったが、高まる気持ちは止まる事が無かった。



To be Continue...?


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そして補足。
“少女”は誰でも良いよ…!(笑)
いや少々特定気味な子はいますけども!(コラ
だってリクちゃん懐いてくれてるんだもの…!(特定してるよ)

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